不動産の売買価格に関しての質問です。

相続税の計算においては路線価が基準とされていますが、遺産分割の際は不動産の時価（売買価格）での計算が原則となります。
調査方法としましては、まずはいくつかの不動産業者にインターネット上で無料査定を依頼する方法が考えられます。
もっとも、査定価格の妥当性を巡り、相続人間での話し合いがまとまらないことが想定されます。
この場合には、家庭裁判所への遺産分割調停の申し立てを行なう必要があります。調停でも評価額について見解の相違がある場合、不動産鑑定士による正式鑑定が必要となる可能性がありますが、相応の鑑定費用が必要と見込まれますので、費用対効果を踏まえて対応を検討する必要があるでしょう。

調停は話し合いですので合意すればどちらでもよいです。
金額的には、路線価と実売価格はどちらもありうるかと思います。

もっとも、争いになるようでしたら、実売価格でという話になるでしょう。
そもそも、不動産を必ず相手に譲歩しなければならないわけではないですし。

原則時価です。ただ、査定が取りにくい土地（山奥のものなど）については、路線価等を参考にします。

時価の調べ方としては、ＣＭでやっているような大きなところや地元の不動産屋に（無料）査定をお願いするのが一番早いです。
ただ、これが往々にして揉めます。私の経験上、分割調停で評価で揉めなかったことは数えるほどしかありません。

調停での流れですが、

・配偶者さんが時価で行くことに了承するか否かを見極める　→この時点で路線価にしようとなるかもしれません
・配偶者さんが時価で行くと了承したとして、配偶者さんも独自に査定を取ると言い出せば、査定額の平均等にするなど、合意ができるか見極める　→合意ができないと、訴訟提起や以下の鑑定手続に進みます
・最終手段としては不動産鑑定士による「鑑定」手続（裁判所を通さずに任意で鑑定士に頼むことも多いです）に入ります　→これが非常にお金がかかるので（土地が多いとびっくりする金額を請求されます）、お勧めできない場合も多いです

というようになると思われます。

以上のように考慮事項や準備事項も多いので、私は無料相談等で分割協議の相談を受けた場合は、弁護士に依頼するよう勧めることも多々あります。ご参考まで。