生前の資金の移動について

　資金移動が、お祖父さまの同意がないまま行われたか、同意に基づくか（贈与か、単なる名義預金かなどその同意の内容も問題となります）により法的構成は変わりますが、協議・話合いの中で、上記資金移動について主張して具体的相続分を協議することは可能です。話合いがつかなければ、家裁での遺産分割調停や地裁での裁判をすることになります。
　なお、上記資金移動を叔父様が行ったか否か（お祖父さま行ったものではない）について認めさせることが重要ですので、話合いの前に弁護士と相談したほうが良いでしょう。

もし不自然な預金の移転や引出があった場合は、不正支出と主張すること自体は可能ですが、単に移転や引出しただけで不正支出と認定できるわけではないため、叔父様自身による引出であることや、正当な理由に基づかない支出であることを、こちらで立証する必要があります。
また、明確に叔父様への移転が認められる場合も、お祖父様との合意に基づく贈与であるとの反論が考えられます。この場合、その金額や目的等によっては、特別受益として精算を求める余地はありますが、具体的経緯によります。
詳細に関しては、弁護士と面談相談のうえで対応を検討頂いた方が良いかと思います。