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遺産分割協議に携わる家事調停委員を務めている女性弁護士に会いに行ってみた

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更新日:2019年10月31日
遺産分割協議に携わる家事調停委員を務めている女性弁護士に会いに行ってみたのアイキャッチ

今回は、遺産分割協議に関わる家事調停委員を務めている、弁護士歴20年のベテランの先生に会いに行って来ました。

場所は東西線・日比谷線が乗り入れている、茅場町駅で東京都中央区にあり、茅場町駅の徒歩2分といった好立地で、主に著作権・商標権をはじめとする知的財産権を取り扱うとともに、家事事件も解決へと導いている、聖(しょう)法律事務所の井奈波朋子(いなば ともこ)弁護士で、フランス留学で私法修士課程(法学修士)を修了したり、ワインエキスパートの資格を取得したり、HPを自作したりと、興味の幅が深い先生です。

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井奈波弁護士は豊富な知識経験をもとに、家庭裁判所で家事調停委員を務め、遺産分割調停に携わっています。

調停は、当事者間の紛争を合意で解決するために、裁判所(調停委員会)が仲介していわば話し合いの場を設ける手続きです。調停はどちらの当事者の言い分が正しいかを決めるものではなく、当事者の気持ちや言い分を十分に聞き、お互いが納得できる解決を目指しています。

調停委員は、調停委員会のメンバーとして、当事者同士の話合いを進めていきます。

そんな、弁護士を経験しながら、遺産分割の調停委員を務める先生にお話を伺いました。

-法律事務所の考え方

事務所の方針として、まず、依頼者の方の置かれた状況を丁寧にお伺いしたうえで、依頼者の方が法律的にどのような立場に置かれているのか、わかりやすい説明を心がけています。

その上で、依頼者の方がどのような解決を希望されるかを第一に考え、解決策をお示しして、納得のいく解決に導くことができるよう、最善の努力をします。

その結果、裁判に至ることは比較的少なく、交渉によって解決に至っている案件が多く、依頼者の方からご満足いただいていると自負しております。

その状況で裁判になる案件は、対立が深刻な事件ばかりですので、裁判になったときは綿密に準備し臨戦態勢で臨んでいます。

-聖(しょう)法律事務所の名前の由来

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ある方から、聖(しょう)という漢字が良いと勧められ、辞書で調べたところ、何かに精通しているとか、人格が優れているという意味があり、そのような理想を掲げる意味で、この名前にしました。

皆様からキリスト教と関係があるのか聞かれるときもありますが、宗教性はまったくありません。ただ、聖(しょう)という漢字には、清酒という意味もあり、お酒好きな自分にぴったり(?)と思いました。

-茅場町で設立することになった経緯や土地で良い箇所や気づいた点などありますか?

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2016年6月24日で、設立して満3年になりました。

茅場町は、東京地方裁判所や家庭裁判所に日比谷線一本でアクセスすることができ、また、原子力損害賠償紛争解決センターの仲介委員を努めている関係で、新橋にあるセンターへのアクセスも考慮し、ここに拠点を置きました。

また、相談者・依頼者からの利便性も良く、茅場町の出口2番から出ると、2分で当事務所のビルまで来ることが可能です。また、東京駅にも徒歩10分で行くことができ、アクセスが便利です。

茅場町は、小さい料理店が多く、和食が充実していますので、ランチタイムをエンジョイしています。

-設立にあたる苦労などあれば教えてください

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前の事務所を急に辞めるように言われ、2か月という短期間で事務所立ち上げの準備をすることになり、考える暇もなく前に進めて行かねばならなかったのが大変でした。

-現在の事務所で働く方・事案の構成を教えて下さい

現在、私含めて、弁護士2人と、事務員2人で対応をさせていただいております。

取り扱っている事案の構成比率ですと、法人5割:個人5割といった所です。

法人の方からは、商標や著作権などの知的財産関係、契約書のチェック、労働関係のご相談が多く、英文契約書や仏文契約書に関するご相談もあります。

個人の方からは、離婚や子どもなどの家事事件が多く、労働その他日常的なトラブルのご相談があります。

-商標・著作権を中心に取り扱うところに特徴があるように思いますが、何か意図があったのでしょうか?

私が、最初に入った事務所が知的財産権を扱っていました。

また、私は、学生のころ、書道や美術に取り組んだ経験があり、読書や音楽鑑賞も好きなので、アートの分野に携わることに、楽しみを見いだしました。

当時は、インターネットが普及し始めたころで、知的財産権はダイナミックに変化していました。今でもITの発展とともに新たな問題が生じています。そのため、知的財産権の世界は、常に発展途上にあり、流動的であることが、知財の難しさでもやりがいでもあります。

-20年間の弁護士経験から心に残っている、事案などありますでしょうか?

判例百選に掲載されている著作権や商標の事件に関与して、成果を上げることができたことです。

そのほか、家事事件に関していえば、依頼者の方との関係がありますので、あまり詳しく申し上げられませんが、泥沼化した事件、当事者の嘘に振り回された事件です。

-インターネットを使ってのメリット・デメリット

メリットとしては、弁護士側で、インターネットを通じて情報発信し、取り扱い事件や得意分野に関する情報を発信できる点です。

依頼者側にとっても、自分に適した弁護士を探し、直接繋がりのない場合でも依頼できるという点が挙げられます。

デメリットは、弁護士側の問題として、集客熱心で中身が追いついていない事務所を見かける点です。依頼者の方もそのような事務所を見抜かなければなりませんが、初回相談無料という謳い文句や中身が伴わない派手な宣伝広告に左右される危険がある点です。

井奈波弁護士に関して

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-弁護士の資格の取得に至る経緯

私の大学時代は、まだ女性が会社の中でずっと働けるという環境が整っていなかったように思います。

そのため、ずっと仕事をしていくには、何か資格を持ち手に職をつける必要があると思いました。

弁護士を選んだのは、裁判官・検察官は公務員なので窮屈な感じがしたからです。

弁護士であれば、自由な立場で仕事ができるように思いました。ただ、実際、弁護士として事務所を経営すると、公務員よりもよっぽど窮屈かもしれません。

-弁理士という資格もお持ちですが、弁理士とはなんですか?

知的財産専門の国家資格です。

たとえば、依頼者の方から、実際の商品やサービスの企画をお伺いし、競合他社の商品との関係や広告をするにあたって、商標や商品自体に問題がないかどうかというご相談をうけたりします。

その過程で商標登録の依頼もありますので、弁理士登録もしております。また、弁理士の資格を有していた方が、知的財産権の情報が身近に集めやすくなりますので、それも踏まえて弁理士の資格も取得しております。

-弁護士を辞めたいと思った事はありますか?

依頼者の方から、理不尽な扱いをうけたときです。現在は、そういう依頼者の方はいらっしゃいません。

また、「弁護士は高い」と面と向かって言われたりするときです。司法書士など他の士業はわりと定型化した作業で済みますが、弁護士の仕事は、ご相談される会社や個人の方、それぞれに個別事情があり、流れ作業という訳にはいきません。

したがって、完全にオーダーメイドの地道な作業が求められます。

それをわかって頂けず、単に、料金だけで判断されてしまうときです。ちゃんと仕事の質を見て頂きたいという思いでおります。

-趣味・休日の過ごし方など

専門誌に掲載する原稿を書いていることが多く、その合間に、ヨガをしたり、ワインを飲んだり、音楽を聴いたりしています。

小川弁護士に関して

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-井奈波弁護士との出会いに関して

弁護士会の中で所属している会がありまして、そこで井奈波弁護士と一緒だったという経緯です。

それから、井奈波先生と意気投合し、2016年4月から聖法律事務所に席を置かせていただき、現在は4ヶ月目となります。

弁護士歴は今年で4年目に入った所です。

-取り扱っている事案に関して

個人事件が主で、離婚・債務整理・労働問題・消費者被害など日常生活に身近な事案を対応させていただいております。

現在は離婚・労働問題の案件が多いです。

-弁護士の資格の取得に至る経緯

子どもの頃から、人の話を聞く立場に立つことが多かったので、これを仕事に活かせればと思いました。カウンセラーという道もありましたが、弁護士の方が活動領域は広いのではないかと考えました。

-相談者・依頼者に大切にされている事

コミュニケーションがよく取れる様、環境づくりを意識しております。

特に、距離感を大切にしたいと思っており、依頼者様の年齢・性別は様々で、依頼を頂くようになれば、お付き合いの時間は長くなりますので、離れすぎるとコミュニケーションが取りにくくなりますし、近すぎて馴れ馴れしいというもの失礼ですから、お互いに尊敬・尊重できるような適度な距離感を保てるように毎回試行錯誤しております。

-現在の目標など

おこがましいかもしれませんが、パートナー弁護士となり、井奈波先生と肩を並べられるように成長したいと思っております。

これまでは個人事件が主だったので、私にとって知財というジャンルは目新しく、是非とも伸ばしていきたいと思っております。

また、抽象的ではありますが、井奈波弁護士の経験を聞き、私も海外に留学してみたいなと憧れがあります。

-遺産分割の調停で気が付いたこと

調停委員は、弁護士とは別の立場で事案を見ることができるよい機会であり、新たな可能性が広がると思い、務めさせていただいております。

弁護士は、主に遺産分割の調停委員を務めることになります。弁護士視点とは違った、第三者の目線で話を聞いたり、さまざまな事件に巡り会って経験を積んでおります。

これまで知的財産権の事件を多く扱ってきましたが、知的財産権のケースと比べると、相続は人の心の問題に入るため、これに対するケアも必要になってきますので、その部分に難しさを感じます。遺産分割を担当される弁護士の方も、その点に苦労されている方が多いです。

いろいろな弁護士がいますが、準備が不十分な方もいますので、ちゃんとした弁護士に依頼することが重要です。

-相続の事案で増えてきている・気をつけておいた方が良い点など

最近、子供を残さないで亡くなる方が増えてきています。その際は、亡くなった方の兄弟(叔父・叔母)と兄弟の子ども(おい・めい)など、生活を共にしていない人同士、あまりお付き合いのない親戚同士の間で遺産分割が発生してしまいます。

そうするとなにが相続財産となっているか解らない場合もあります。財産を残す側として、財産の一覧を明らかにした遺言書をしっかりと遺しておき、誰に何を遺すか明確にしておいた方が良いと思います。

-相談に来られる方に依頼者の方にメッセージをお願いいたします

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相続では、遺産分割協議を第三者から色々と見ていた経験などお役に立てる所があると思います。

まずは、相談するというよりは、話してみようかな?からご連絡頂いても構いません。弁護士は敷居が高いと言われがちですが、ありのままをお話しいただけるような環境を作っていこうと思っており、お気軽にご連絡いただければと思います。

-インタビューを終えて

知的財産権は、皆様が知っているような方の事案も取り扱った経験もあり、知的財産の問題はしっかりとしている部分がおっしゃっておりましたが、非常に物腰の柔らかく、暖かい印象を受けました。

相続財産の問題でも、調整委員で遺産分割に関しては多くの経験と第三者の視点があります。

相談する際に弁護士視点・調停委員視点と両方の視点から相談者・依頼者の相続問題の解らない部分を解決してくれると思います。

特に調停までの流れ・回避の仕方など丁寧に教えてくれると思いますので、相続に関してお悩みの際は聖法律事務所へご相談してみてはいかがでしょうか?

困ったら弁護士に相談しましょう

お住いの地域
相談したい内容
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井奈波 朋子 (第二東京弁護士会所属 / 聖法律事務所)

調停員の経験を活かし、事案の解決の前に悩み事の解決をいたします。 気兼ねなくご相談下さい、きっとお役に立てると思います。

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小川 ゆり香 (第二東京弁護士会所属 / 聖法律事務所)

個人の家事事件中心にお悩みの方は、まずはお話しください、包み隠さずお話しできる環境を私達が作ります。

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この記事の著者

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相続相談弁護士ガイド 編集部

相続問題に関することを専門家と連携しながら情報発信しております。 悩んだり、わからないことがあるときは参考にしてください。 どーしてもわからない場合は、一度弁護士に相談するのもいかがでしょうか。

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