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この行為は犯罪になってしまう?刑事事件に強い先生に相続で注意点を聞いてみた

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更新日:2019年07月26日
この行為は犯罪になってしまう?刑事事件に強い先生に相続で注意点を聞いてみたのアイキャッチ


ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

弁護士先生の選び方って皆様はどういった基準で選定しておりますか?
家・職場から近い?、相談したいことの専門知識が深い?、料金体系が明確・安いなど様々あると思います。

今回の弁護士先生は、新日本橋に事務所を置き、刑事事件の中心に問題を解決している弁護士先生にインタビュー

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

相続とは遠いと思っているかも知れませんが、身内のもめ事になると刑事事件の境界線が分からなくなってしまうなんてことも・・・・・・
そんな、相続においての刑事事件になってしまう・起こりやすい問題をインタビュー

ヴィクトワール法律事務所に関して

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

---ヴィクトワール法律事務所を設立することになった経緯を教えてください

当事務所は元検察官だった弁護士が設立しました。
その弁護士が「刑事事件に力を入れた事務所を作ろう。」ということで始めたんです。

---ヤメ検といわれるものですか?

そうです、いわゆるヤメ検(辞めた検事)です。
その当時平成20年なんですが、刑事に力を入れていると打ち出している事務所があまりなかったんです。
ホームページを検索してもなかなかヒットしないとかで、ただ刑事事件というのは前から存在していました。
前所長は元検察官という経歴で弁護士になったんですけども、弁護士になってみて「検事から見る刑事事件と弁護士から見る刑事事件は全然違うな。」と、端的に言えば「検事の力が強い。」と思ったようです。
検察官はそれぞれが権限をもって一人ひとりで判断しているわけだれども背後に検察庁という組織がある、かたや多くの弁護士は一人二人でやっている。
「これじゃよくないだろう。」ということで、刑事事件に力を入れた事務所を作ろうということで始めたのが最初です。

---ヴィクトワール法律事務所は名前の変更とかはなくずっとですか?

前所長は、検事を辞めたあとに自分の名前の法律事務所を経営していたことがありましたが、ヴィクトワール法律事務所を設立して、その後、事務所の場所は一度移転しましたが、名称は変わっていません。

---ヴィクトワール法律事務所は設立してどれくらいですか?

平成20年、2008年の春からです。

---ヴィクトワール法律事務所の名前の由来を教えてください

フランスにサント・ヴィクトワールっていう山があるんです。画家のセザンヌが何十点とこの山を題材に作品を描いているんです。
前所長が学生時代画家になりたかったという話があって、セザンヌが好きでヴィクトワール山の一連の作品も好きだったということからインスパイアされて事務所の名前にしたという話です。
雄大な山なんですが、それの由来です。

---ヴィクトワール法律事務所の特徴とは?

事務員も居りますが事務員が依頼者に対応するということは基本的になく、最初から最後まで弁護士が対応する事務所です。
法律事務所によっては弁護士がなかなか出てこないところもあるかもしれませんけども、当事務所でそれはありません。

---お客様になるべく近いイメージですか?

それもあります。やっぱり事務所のカラーというか、立ち上げた弁護士の色かなと思うんです。
弁護士が直接話を聞きに行くというかたちでやってますし、あと理屈的に言えば刑事事件なので弁護士が動く必要があります。
手続やタイミング的に弁護士が直接対応することが多く、刑事事件に限らず全体的にそういうかたちになってるところがあります。

荻原先生に関して

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

---先生とこの事務所との出会いとは?

出会いというか、そこはあまり面白い話ではないんですけど、新人弁護士を募集していたので、連絡させていただいたというところです。

---何か惹かれたっていうのはあったんですか?

そうですね、この事務所に興味を持ったのはやっぱり刑事事件を中心に扱っているっていうのがあまりなかったので、「そういう事務所もアリなんだな。」というのが最初の印象です。
もちろん立ち上げた弁護士の経歴も検察官をやっていてほぼ定年間近まで勤めたうえで、それでもやっぱり法律事務所を設けたということに惹かれました。
大体そのような経歴の方は、公証人になるか法律事務所の顧問みたいなかたちになることが多いと思います。
事務所を構えて1プレーヤーとしてやっていて、夜中でも接見に行くというので、そういう経歴の弁護士の事務所っていうのが面白いというのがありました。

---先生は入所してどれくらいですか?

私が登録したのが、2010年12月、実質2011年からです。丸6年、7年目です。

---弁護士を目指そうと思ったきっかけ

私は、いわゆるロースクール世代で、ロースクールができた時代に弁護士になったんですけど、大学は全く別の学部だったんです。

---法学部ではない?

法学部ではないです。
環境情報学部という学部で、簡単に言えばコンピューター系の学問、プログラミングとかそういうことを勉強しようと思って入りました。
ゼミで一つはプログラミング系のゼミに入ってもう一つは知的財産のゼミに入ったんです。
ただ法学部ではないので必ずしも法律がどうだっていうガッチリやるところではなかったんですけども、知財周りのビジネスとかライセンス管理とか、ゼミのメンバーが結構いろんなことをやっていたところではあります。
そうというのもゼミの教授も元はNTT系の技術者職員の経歴を持っていましたので。
なので生粋のアカデミックな人ではなくて、そういうかたちで実際の経験をされてアカデミックに来られた方なんです。

そういったこともあって法理論一辺倒ということではなくて、知財であれば著作権とか特許っていう話が多いんですけど、ちょうどその頃プログラミングの周りではライセンスが問題になってたりしてそういう話があったり、特許だとTLOという大学の技術や特許を大学で管理しましょうというような活動が組織化されてきた頃なんです。
あとその頃で言えばiPodが発売された頃で音楽ビジネスの著作権とか気になっている人はいました。

---そういったものを学んで?

そういう中に司法試験を受けてる人もいたんです。
ひやかしだったような感じがしましたけど(笑)
ただ「そう言えば司法試験っていうのあるな。」って初めて意識したんです。

---それで弁護士や法律に・・・?

そこで初めて理屈としての法律にふれて、知財のゼミでやっていくとやっぱり法律を無視しては話が進まないわけです。
いくらこういう制度がいいよねって言ったところで、現時点の制度はじゃあどうなんだろうというところがあるので、そこで関心が出てきたっていうのが最初の段階ではあります。

---ゼミを通じて法律にふれるというか少し勉強するようになったと、知財関係には行こうとは思ってなかった感じですか?

もちろん興味はあるんですけど、きっかけとしての影響が大きかったように思います。

---弁護士の資格取得にあたって苦労された話などあれば教えてください

内容的に理系的なところからきた人はみんな感じると思うんですけど、原則と例外があるっていうところが納得するのが結構大変でした。
答えが決まる話であれば演算して出てくる話なんですけど、ただそこまで法律はカッチリしてない。
あと条文があるんですけど、判例があったり判例にはならないけど先例がありますよって全体的には一応統一された理論にはなるんですけど、それはこれを見ればわかるってものではないんですよね。

---しっかり決まってないから、柔軟なところがあるから答えにはならない

そうなんです、だから例えば同じ材料が与えられても答えが1個にならないんです。それにもかかわらず、法科大学院の試験や司法試験ではほぼ一つの答えが求められているようなところもあるわけです。
何が求められているのかだんだん最後にはわかってきましたけど、学者によって言ってることは違うわけで、場合によっては結論も変わってしまうわけで、最初は苦労しました。

---サラリーマンとか弁護士以外の道などは考えませんでしたか?

大学から法科大学院に直接行きましたけど、その頃はあまり考えなかったです。
法科大学院に入ってからも、やはり弁護士になろうっていう感じでした。

仕事に関して

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

---自身の中で大切にしてることとか気をつけてることはありますか?

主に仕事面で言うとやっぱり最後は自分で判断しないといけないんだなというところがあります。
もちろん依頼者がいて一緒にやっていくんですが、依頼者は依頼者の考えがあるんですけど、生の考えというか、それをできるだけそのまま活かしていこうとなると、やっぱりいろいろと問題が出てくると思うんです。

---例えばお客様の言ってることがすべて正しいわけではないとか?

それもありますし、正しくてもそれが通るかと言うとなかなかそうではない。
厳しい場合で証拠がないときもありますので、言ってることがおっしゃる通りだとしてもその意向が通るかと言うとそうではない。
向こうには向こうの対立があるので、そういうのを調整して法律とか制度があるので、そこははっきり伝えないと、逆に弁護士の意味がないんだろうなと思います。

---刑事中心だと真実を隠そうとしてしまう方は多いですか?

それはもうこちら覚悟してますし、そういうものだと思っていますので、隠されたから怒ったりということはないです。
事件によっては、最初は「やってない。」とか「よく覚えてない。」とかいう話で、だんだん「実は・・・。」というケースも珍しくはないので、むしろあとからでも言ってもらったほうがいいです。

---お仕事に関してのところにいければと思うんですが、今事案の構成比率っていうのはほぼ100%刑事事件ですか?

いや、ほぼ100%ではないです。
刑事事件はもちろんありますし、刑事事件になるかもしれないからとご相談にこられて民事を受けてるというケースもあるので、半々ぐらいです。

---やっぱり色が強い事務所だなと僕思っているんですけど、中見てみるとそれぐらいにはなるかなっていう感じですか?

どういうふうに数えるかってありますけど、例えば相手方から「被害届を出すぞ!」とか「出したぞ!」と言われて心配されて来る方とかもいらっしゃる。
実際出してるかどうかっていうのも、それも半々という感じがします。
出してるケースもありますし、出してないケースも多いです。
予防という意味でもご依頼いただくことはあります。

---法人と個人だとやっぱり個人の比率ほうが圧倒的ですか?

個人のほうが・・・個人とオーナー会社、中小企業の方が多いです。

---刑事事件に取り組もうって思った経緯というのは、もともと先代が検事の経歴を活かして・・・

もちろん弁護士しか刑事事件はできないし、そういう関心もありました。

---なぜ犯罪者を弁護する立場にあるのかっていうのがすごく理解ができなかったんですが、先生の意見を聞きたいのですが

やっていないときもあるとは思うんですけど、やったとしても弁護士は必要です。
例えば1のことをやったときに1の責任を負うのが正しいとしたときに、1のことをしたときに結局10の責任になってるケースもありえます。
それは結局相手方が検察、国ですから、国対一人の個人なんて到底太刀打ちできないんです。

---そういったときに第三者の代理人の立場で弁護士しかできないところで弁護すると

罪を犯した人にも、そういう行為をした人ももちろん人権はあるわけです。
適正な手続きで処罰を受けるわけですけど、適正な手続きを受ける権利はあるわけです。
やったからと言っていきなり裁判もなく刑務所に放り込まれるっていうことはないわけですから、そこで適正な手続きを受けるか、もしくは本人が納得して手続きを受けるかっていうのが大事な話ですから。

---刑事事件は年々増えているんですか?

捜査機関による認知件数としては増えています。
ただ殺人などの凶悪犯は減ってるはずです、戦後から比べたら。
報道されるケースは増えてるのかもしれないですけど、じゃあ凶悪犯が全体的に増えているかといったら、そういったことはないです。もちろんどの時点と比べてということで見方は変わりますが。
取り上げ方がセンセーショナルになってるだけかなとは思います。

---どういった方が犯罪を起こしやすい傾向などありますか?

私の印象としては、他の方との違いはあまり感じません。
普通という言葉はあまり好きではないですけど、普通の方だなっていう印象のときは多いです。
逆に言えばどんな方でも事件を起こすことはあるという話です。
特に酔っぱらったときの事件というのは、それはどんな人もあり得る。
もちろんそういう気がない人はやらないんでしょうけど、なんか意外な人が普通に事件を起こしたりします。

---依頼者の配偶者とか友人の方からの問い合わせや相談が多いってことですか?

やっぱり逮捕されれば家族からの連絡が一番多いです。
逮捕されなかったとしても例えば若い方であれば親と一緒に相談に来られたり、20代の方とかもちろん未成年の方とかもそうです。
奥さんとか旦那さんと一緒に来られるっていう方、例えば結婚されていると大体相手の方と一緒に来ます。

---本人も来ることはあったりしますか?

逮捕されてなければ正に本人に来てほしいです。
一番事情を知っているのは本人ですし、本人の依頼がないと弁護活動は事実上できません。
もちろん刑事事件は裁判で終わりましたという話でもないので、今後のことを考えると家族の方にも来てもらって話をしたいです。

---やっぱり二人はこじれちゃうことも?

痴漢事件や性犯罪であれば、例えば旦那さんが痴漢事件をしたら奥さんの気持ちは、というところもあるわけです。
そこでもう許せないという方もいるんでしょうけど、やっぱり悩みつつも「これからも一緒に生活していきます。」という方もいますから。

---それをフォローするのも弁護士先生が?

それも弁護士の仕事と私は思います。

---弁護士になってよかったなって感じる点はどうですか?

やっぱり期待した結果になるのはよかったなと思います。
まさに刑務所に行くか行かないかみたいな事件もあるわけで、それで本人の努力もあって裁判官も「行かなくていい。」と言われたケースとかは特に安心したというのはあります。
例えば依頼者の方から「誰にも相談できないんです。」というかたちで相談を受けるので、そういう立場の人間は必要なんだなって思います。

---断るケースってあったりするんですか?

断るケースはあります。
いくつかパターンあるんですけど、まず内容として勝ち負けであれば「これは勝てないな。」っていうケースです。
勝てないケースで依頼者は「勝ちたい。」って言ってるケースは、やっぱり受けられないです。
例えば依頼者が「けじめをつけたい。」って言われれば受けるときもあります。なかなか難しいとは言っても自分ではできないのでというケースは受けます。
勝ちたいけど無理だという場合で、受ければもちろん弁護士費用もいただくわけで、弁護士がつけば期待もされるわけですから、それはやっぱりお断りするだろうなと思います。
あとは依頼者と信頼関係が作れない、依頼者と一緒にやっていくことができないときです。
それから、感情が先走られていて、仮に裁判の結果が出ても、そこで終わりにならず、そうはいっても何をするか具体的でないという場合も受けづらいです。

---相続でそういったところであれば刑事事件になってしまうとか、気をつけておいたほうがいい点とかは?

例えば、遺言書の偽造のケースは考えられますね。
遺言書が出てきましたと、でも「お父さんがこんな内容をこのタイミングで書くわけがない!」と。
筆跡もほかと比べたら違うと、ほかの人が書いたんじゃないかというケースです。

---そうするとどのくらいの罪になるんですか?

文書偽造ですが、ただあくまでお金がかかわることなので、最終的には経済的な解決を考えることになります。
もし裁判になっても刑務所に行くとかというと、直ちにはそうはならないケースです。

---じゃあ費用的なところがかかる?

ただ特に家族になれば、親族間で感情的にもなるので「やっぱり許せない!」となれば警察に告訴なりしたいという方はいらっしゃいます。

---ちょっと捕まりにくいケースではあるものの、経済的なところでは少しペナルティが?

もし偽造であれば遺言書がなくなるわけですから、相続の内容は全然話は変わってくるでしょう。
変な話もし偽造っていうことが発覚してしまえば向こうもそんな強気には出てこない、ただ向こうも「偽造してない!」ってことは言いますけど。

---あとよくあるケースだと使い込みとか

使い込みのケースもよくあります。

---それは相続においても?

厳密に言えば横領とか窃盗になるんでしょう。法の建前からだとそうなんでしょう。
ただ刑法は親族間の財産関係というのは基本的にはタッチしないんです。
法律ではこういうのは刑を免除しますっていうケースもありますし、厳密にはそれに該当しなくても「いや、話し合ってくださいよ。」というかたちになりがちです。

---そうすると結構使ったもん勝ちの世界になるっていう感じなんですか?

通帳からの出し入れとかだったら多少はわかるんですけど、例えば出したお金を亡くなった方が使ったのか世話をした人が実際管理したのかっていうのは、あとから判断するのは簡単ではありません。事実認定も難しいですし、事実の評価も簡単ではありません。
やっぱり実際のところは最期まで世話をしていた人が何かと資料を持っているわけですから、そうでない人が「いやこうだったじゃないか!」と言ってもなかなか資料がそろわなくて難しいケースっていうのもよくあります。

使い込みをしてはいけないというのは当たり前だと思うんですけど、ただ人によっては「世話をしてるんだから使っていいじゃないか。」という方もいる。
もちろん最後はそれがもめる原因にもなりますし、そういうのを防ぐのを考えるのであれば、同居してなかったとしても日頃から、生前からやっぱり関わっていれば、事前にいろいろ話していればもめることも少なくはなると思います。

相続が生じるということは、一番事情を知っている方がいなくなるということです。
亡くなって整理をする段階でいろいろ話をしても、そこはご本人がいないのでわからないことが多いんです。

---死人に口なしということになるんでしょうか?

「家族としてもめ事をしたくない。」という気持ちがあるのであれば、日頃からそういう話をしていれば何となく合意ができるのではないかと思います。そうでないと、やはり。

---しかし内輪の話だとなかなか立証とかは・・・

使い込みなどの立証はかんたんではありませんし、警察も、法的問題もあり運用的なところもありでなかなか関与してこないです。
でも犯罪といえる場合はあるわけですし、親族間の近い関係なので、余計に感情的になることも珍しくありません。

---親族間はそういうのにも目を光らせて予防したりとか

予防するのが一番だと思います。

---ケースとしては少ない?

警察も基本的には受けたがらないです。
文書偽造などであれば受けると思うんですけど、ある程度証拠があれば。
ただ窃盗とかっていうのも法律的に処罰できないとなってますから。

---暴力は論外ですよね?

論外です、もちろん感情的になりがちなのでそういう問題もあると言えばあるんですけど。
ただちょっとはずれてるのかなと思います。
使い込みも、犯罪は犯罪なんですよ、処罰しないだけで違法は違法なので。

---遺言書の偽造だったりとか、隠匿・隠ぺい、使い込み、ほかにありそうな犯罪とかってありますか?

相続段階ですよね?典型的にはそういうたぐいです。

また、まだ亡くなられてない段階だといろんな犯罪者が入ってくることがありますよね。
言い方合ってるのかわからないですけど、世話代みたいなかたちでお金を無心する人もあれば、そうでなく単純に詐欺で騙し取っていく人もいる。
高齢になると判断能力落ちますから最後の段階というのは、結果として被害を受けてしまうというケースは多いです。

---それでも司法っていうのはなかなか家族間の問題っていうのは言った言わないの世界になってしまうんですか?

最後にはそうですね。

---遺言書に残したからといって、公正証書遺言書になってポンとお金をもらって、でもやっぱり話が違うとなったときに

ほかの先生も言ってらっしゃると思うんですけど、公正証書がクセものだなと思うんです。
作ってしまうとほぼ、なかなか否定できない。
だから作るときにどこまでしっかり作ってるか、仮に本人が来ても、扉1枚向こうには、一方当事者がいるわけですから。
それを高齢の方はどこまで理解してるのかっというところはあります。

---話を聞いていると結構立証、立件とかは・・・

立件は証拠次第なところになります。
インタビューの題名とずれてしまいますが・・・。

---それを踏まえて気をつけるべき点は?

使い込みは違法は違法ですけど、やっぱり警察ないしそういう相談機関が入ってくるのは難しいから、揉め事を避けるのであれば基本的には生きてらっしゃるときに家族で交流していただくのが一番です。
遺言書を書いたとしても書きっぱなしにしないで、理想を言えば家族で一応確認しておくことです。

最後に

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

---事務所に入所して7年目ということで振り返っていかがですか?

振り返ってみればあっという間ではあります。
ただ今振り返ってみればいろんな事件があったなと思います。

刑事事件は刑事事件で今後も関わっていきます。
主に刑事事件を担当して思うことは、いろんな事件があるんですが、軽い気持ちでやってしまう人が結構多いんです。
使い込みもそうかもしれませんが、ほかの事件でも暴行とか、詐欺とか器物損壊とか、犯罪だという自覚がないケースもあります。万引きとかは悪いことってわかってるんでしょうけど。
痴漢とかですか、いわゆる迷惑行為的なものを結構軽い気持ちでやってしまって警察で取り調べを受けて、検察官から取り調べを受けて、「何か大変なことになってしまった。」みたいな方もいらっしゃいますね。
できれば事前に何か話ができたらなと常に思います。

---引き続き刑事事件を中心にと?

刑事事件を中心にはやっていきたいです。
でも刑事をやりつつ、何か残念だなという気持ちがあります。
そういう事件を起こしてしまったっていうことについては、だからそのスタートについては本当に小さな、ささいなかけ違いということもあるので。
ほとんどの方は最初に後悔される方が多いので何か残念だなという気持ちはありつつ、ただやってしまったことについてはあまり後悔してほしくないので、じゃあ今後どうしていこうかっていうかたちでつなげていきたいと思います。

 

---相談に来られる方とか依頼者の方に、刑事事件中心ではありますが何かメッセージがあれば

ヴィクトワール法律事務所 荻原邦夫弁護士

「何かマズイな。」とか気になったことを大切にしてもらいたいです。やる側もやられる側もそうなんですけど、マズイなって思ってることがすごく重要だと思うんです。
それは当事者しかわからない、弁護士は全然知らない話なので。

本人が「何かマズイ。」と思ったら、やっぱり何か問題がある場合がほとんどだと思います。相談を受けても「実はこのとき心配だったんですよね。」と言う方がいるので、その段階で弁護士なり専門的な人間に相談をされると良いと思います。もしそこで「大丈夫です。」っていう話だったら、それはそれで一番いいじゃないかなと思います。

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荻原 邦夫 (第一東京弁護士会所属 / ヴィクトワール法律事務所)

刑事事件を中心に相談を受け付けておりますが、取扱分野は相続ももちろん相談可能です。 日本一、依頼者様にご満足いただける刑事事件を扱う法律事務所として皆様のお役に立ちたいと考えております。 お気軽にご相談下さい、解決の糸口は必ず見つかります。

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この記事の著者

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相続相談弁護士ガイド 編集部

相続問題に関することを専門家と連携しながら情報発信しております。 悩んだり、わからないことがあるときは参考にしてください。 どーしてもわからない場合は、一度弁護士に相談するのもいかがでしょうか。

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