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「世界一わかりやすい法律の授業を目指すブログ」で情報発信をしている、虎ノ門の弁護士にインタビュー。

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更新日:2019年07月26日
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今回は、新橋虎ノ門法律事務所の武山茂樹弁護士にインタビューしました。

武山先生は、弁護士業の傍ら大手資格予備校の講師もつとめ、企業、個人向けのセミナー活動も積極的に行う弁護士先生だ。
法律を身近に、「世界一わかりやすい法律の授業を目指すブログ」というブログでは、時事ネタから、身近に起こりうる問題まで、法律をわかりやすく解説、情報発信している。

武山先生の弁護士業と、積極的な講師、セミナー活動を中心に、今依頼が増えてきているという国際的な相続問題についてお話をお伺いしてきました。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

新橋虎ノ門法律事務所は、東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅9番出口 徒歩3分、JR山手線/京浜東北線/東海道線/横須賀線「新橋」駅 日比谷口 徒歩7分のアイオス虎ノ門の8階にあります。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

 

■新橋虎ノ門法律事務所に関して

---新橋虎ノ門法律事務所の特色、強みを教えてください。

設立してちょうど3年ぐらいです。
もう1人、女性の弁護士がおりまして、弁護士は2名体制でやっております。

小さい事務所ですが、逆にお客様と密接にコミュニケーションが取れると思っております。
大手の事務所だと、一つの事件に対し弁護士が複数名つくこともあるんですけど、顔を見たことがない弁護士がたくさんいるということにもなってしまいます。
それではお客さんが不安になってしまいますよね。

お客様にとって、弁護士の顔が見える事務所を目指しております。
また、男女双方の弁護士が所属しておりますので、離婚やセクハラといったデリケートな問題でも、性別で弁護士を選ぶことも可能です。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

---現在の事案の構成比率は?どういう事件が多いですか?

企業様からのご依頼が半数、個人様からのご依頼が半数です。
まず、企業様からのご依頼ですと、債権回収や著作権に関するトラブル、あとは不動産関係が多いですかね。
うちは業種でいうとIT業界さんと、建設業界さんが比較的多いのです。

昔、私は行政書士という仕事をやっていまして、そのつながりで確かに建設業さんは結構知っているんですが、最近はそれとは全然関係なく増えています。
また、IT業界と建設業界は、実は法律的には似ているのです。「下請け」がいたりする点とかですね。
次に、個人の方の事件だと、このご時世、本屋にも相続の本が溢れていますけど、やはり相続が多いです。
また、不動産トラブルやストーカなどの男女トラブルや、刑事事件に巻き込まれてしまったという相談もあります。

 

■武山茂樹弁護士について

---弁護士を目指した理由、きっかけを教えてください。

高校生の頃にハンセン病というものの裁判がありまして、ハンセン病にかかったら隔離されてしまった方々が国を訴えるという裁判があったんですけど、そのずっと隔離されていた人が最後は国の裁判で救われて、それって純粋にすごいなと思ったんです。
ハンセン病で隔離されちゃった人もおじいちゃん、おばあちゃんなんですけど、人生の最後で権威のある裁判所によって「あなたが間違っていたわけじゃないんだよ」って言われたら、その人の人生が少しは救われるんじゃないかなと、やっぱり裁判で人は救われるんじゃないかなと思って目指したのがキッカケです。

もちろん、ひょっとしたらテレビドラマを当時見ていて、弁護士がカッコイイなと思ったのもあるとは思うんですけど(笑)。
ずーっと隔離されていた人が、最後には裁判で救われたんだな。人生の最後で、権威のある裁判所から、間違っていなかったって判決が出たら、その人の人生は、少しは救われるのではないかと思ったことがきっかけでしたね。

---司法試験に受かったあとに裁判官とか検事とか、三つ道があったと思うんですけど、やはり弁護士一本のお考えでしたか?

司法試験に受かったあと1年間、司法修習という研修がありまして、そこは裁判官とか検察官もいるので、実際ちょっと検察官もカッコイイなと思った瞬間はありました。
実際に刑事裁判でもやはり有罪の人が多いので、有罪の人の弁護士よりもパリッと攻めている検事の人のほうがカッコイイっていう節はあるんです。
でも、やはり依頼者に寄り添っていける弁護士が自分にはいいんじゃないかなと思って、最終的に弁護士を選びました。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

---弁護士をやっていての苦労話、大変なことは何ですか?

時間ですね、時間どおりに仕事がなかなか終わらないので、友達などと約束がなかなかできないところは苦労します(笑)。
あと、やはりお客様と弁護士の認識の違いを理解していただくことが大変です。
例えば、任意交渉で、相手方の弁護士に「50万円で和解しませんか」といったとします。
お客様は、1~2日で答えが返ってくると思ってしまうのですが、実は1~2週間返答がないことは普通で、1か月くらい返答にかかることもあります。
でも、お客様は焦ったり、返答が遅いので勘ぐってしまう。そこを説明してご納得いただくのが大変ですね。

---先生の趣味、今ハマっていることは何ですか?

旅行が好きなのですが、全然いけてないです。
出張のついでに、ふらっとよれるのが些細な楽しみになっています。
九州とか北海道にはよく行きますし、この間は小笠原諸島の父島とか母島のほうにちょうど行っていました。

---地方出張など、全国飛び回っているのですね。

事件の依頼もありますし、弁護士会でやる無料相談会の派遣とか、そういったこともあります。
小笠原諸島に行ったこともありますね。東京都なので、東京の弁護士会が弁護士を派遣するんですよ。
これは法律とは全然関係はないんですけど、父島に行った時に、船が1週間に1回ぐらいしかないので、びっくりしました。

---今、ちょっと休みが取れるとしたら、どこに行きたいですか?

僕は北海道出身なんですけど、あんまり南の島に行ったことがないので、ベタにグアムとかハワイとかに行ってみたいです(笑)。

---あと先生はスノーボードをやるとか。

2年ぐらい前に始めました。
北海道なのでスキーは学校の授業で結構あったんですけど、スノーボードはそこまでやったことはなくて、2年前に本格的にやったら結構滑れるようになって、「あっ、これは楽しいじゃないか」ということで。
これから冬が楽しみですね。

 

■お仕事に関して

---先生がお仕事で一番大切にしていること、気をつけていることはなんですか?

うちは「丁寧な事件処理」を心掛けています。

というのも、最近はどこの事務所さんも「迅速な対応」って自認している所も多いと思いますし、お客さまもそれをすごく求めるんですけど、実は迅速過ぎて事件処理が疎かになってしまう恐れがある。
事件処理が雑だと、大変なことになるっていうのが、法律問題なのです。
ですので、お客さまのはやる気持ちは分かるんですけど、それを抑えてもらってでも時間をかけてじっくり処理することが、最終的には利益に繋がると思っていますので、丁寧な事件処理ということを心掛けています。

---確かに、これはいいですね。

うちも昔は「迅速な事件処理」とか言っていたんですけど、ある日気付いて「迅速っていうのはお客さまも求めるけれども、お客さまのためになっているのか??」っていう疑問が出てきまして、今では迅速よりも丁寧ということを重視させていただきますということでやらせていただいています。

---この意識は他の弁護士先生にと差別化できるポイントですね。

そうですね。
もちろん他の先生たちも丁寧に対応したいとは思っているんですけど、やはりお客さまに「早く、早く」って言われちゃうと、早くやると思うんですよ。
そこをいかにお客さまに分かってもらうか、「『早く』っておっしゃるけど、丁寧に対応したほうが、あなたのためなんだよ」って説明すれば分かってもらえるかなとは思います。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

---武山先生が他の弁護士先生に負けないところってありますか?

私なかなか司法試験に受からなかったんで、仕事しながら勉強してたんですね。
行政書士という仕事だったので、自営ではあって時間の融通は効くんですけど、そこで当時、飛び込み営業をやっておりました。
そこで、社会を少しは違った角度から見ることができました。いい経験ですね。

負けないところは、和解や任意交渉で現実的な提案ができることかなと。
他の弁護士の方も理想的な法律的ロジックを組み立てて、和解案なんかはお作りできるとは思うんですけど、やはりお客さんも相手も人間ですので、現実的な落としどころっていうのが実際にはあるんです。
そういった現実的な提案が、そのような飛び込み営業とかの経験から少しはできるようになったんじゃないかなとは思っています。

---なるほど。あと先生はセミナー等積極的に行っているそうで詳しく教えてください。

私が司法試験の予備校で受験指導をしている関係で、「講師もやっているんだったらセミナーをやらないか?」というご依頼を結構いただくんです。
そこで企業の法律問題について、法務部などの法律セクションにいる方へのセミナーとか、ちょっとマニアックなところですと建設業法のセミナーがあって、これは建設業さんで、電気、ガス、水道の配管とかは全部建設業なんですけど、そういった方々の管理部門向けに建設業のセミナーをやったこともあります。

その他に、相続のセミナーですとか、ベンチャーの起業者のような、これから事業を始めようという方向けに法律的なセミナーをやったりしています。
相続とかベンチャー向けのセミナーは、税金面も大切なので税理士さんと組んでやることも多いです。

---いいですね。現在も弁護士と司法試験の講師もやっているんですか?

やっていますよ。
結構大変なんですが、逆に自分が司法試験当時の知識をずっと保っていられるというメリットもあるので、続けています。
セミナーも自分自身も人前で話すことは嫌いではないので、楽しんでやっている側面もあります。

---セミナーはベンチャー向け、建設業向けというのは結構珍しくないですか?

そうなんですよ。
あまり専門でやられている方も少ないのです。
でも建設業さんはとても多いので、ニーズはとてもあります。
建設業には建設業法っていうのがあって、結構規制が厳しいのです。
規制が厳しいので、こういう規制にどういうふうに対処したらいいかとか、そういうのは多いです。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

---今度は相続の話題について。国際的な相続の問題って今は結構多いんですか?

多いです。
あくまで相続は、対象の方が日本人であれば、たいていは日本の法律で処理できるんですけど、相続人の1人がどうやら外国にいるらしいっていうパターンがすごい多いです。

例えば自分のおじいちゃんが亡くなって、おじいちゃんの相続をどうするかって親から相談を受けました場合に、そうするとおじいちゃんは前の奥さんがいて、その奥さんとの間の子どもが1人はアメリカに、1人はイスラエルに、1人はスウェーデンに、中国に、というように散らばっているパターンがあるんです。

でも相続人全員で遺産分割の話し合い、要は遺産分割協議をしないといけないので、じゃあその人がどこにいるのか、亡くなっているのかどうかを調べないといけないんです。
それで、外国に住んでいると、戸籍も常にあるわけではないので、そこをどうやって調べていくかっていうのは結構生じてくる問題です。

---なるほど。その場合、海外にいる親族の行方など探していくっていう流れなんですか?

探せそうなら探しますし、探せなさそうなら、もう話し合いは諦めて裁判所の審判で相続を片付けてしまうっていう手続きにいきます。
手間はかかりますし、費用も結構かかります。

弁護士にお支払いいただく費用だけではなくて、その他の実費もかかってきますので、なかなか大変な問題です。
自分の親が亡くなられた場合に、自分たちの代の相続人は問題なくても、そのおじいちゃんの相続を処理していなかったという場合で、おじいちゃんの相続から処理しなきゃいけないっていうときに、この問題はよく起こるんです。
歴史をたどると、戦後でもブラジルの移民とかいろいろありますし、国際結婚をしてどこかに行ってしまったとかはありますので。

---その場合は弁護士に依頼するほうがいいですね。

弁護士に頼んだほうがいいと思います。
それと、よく後の世代に後回しにされる方がいるんですけど、それで自分の子どもの代で問題になると本当に複雑になるので、もう早いところ片付けたほうがいいです。
早め、早めです。行方もどんどん分からなくなりますので。

今では書籍などで相続の勉強をされる方も多いんですけど、やっぱり海外が絡むとなかなか本だけでは難しいので。

---あと先生の「世界一わかりやすい法律の授業を目指すブログ」ついて教えてください。

元々、行政書士の時代からブログはやっていて、これは事務所の宣伝という意味合いもあるんですけど、それよりも一般の方々に法律をもうちょっと知っていただきたいなと思って始めました。

一般の方々が法律の知識をもう少し身に付けていただけると、社会がもう少し良くなるんじゃないかなというのは結構昔から思っていて、これは法教育っていう考え方なんですけど、日本ってあんまり中学・高校で法律をそこまで勉強しないんです。
もちろん多少はやっていますけど、それを早い時から身に付けていただいたほうがいいんじゃないかという考え方がありまして、私はその考え方が結構好きなんです。

新橋虎ノ門法律事務所 武山茂樹弁護士

---確かに、あまり勉強はしていないですよね。

そうなんですよ。
あんまり勉強しないでブラックな企業に入っちゃって、なんかうまくいかないっていうのはあるので、きっちりその辺の法律の知識を身に付けて、最小限、自分の身を守る力を身に付けていただきたいなと思っていたんです。

それで、できることからということで、ちょっとブログで情報発信していこうかなと思っていまして。
半分ぐらいは時々のニュースになっている話題で、法律的な観点が必要なものの解説とかが多いです。

■武山先生のブログ
世界一わかりやすい法律の授業を目指すブログ

 

■最後に

---弁護士歴もうすぐ4年に突入するわけですが、振り返って見ていかがでしょうか?

本当にあっという間だったなという感じなんです。
ちょっと前に弁護士になったという感じで、4年間がすぐ過ぎ去っていきました。

---今後の武山先生のビジョン、方向性は?

様々なニーズに対応できるよう事務所を広げて、弁護士を増やして、また、セミナー事業にも力を入れて法律を身近なものに感じていただきたいです。

---相談に来られる方にメッセージをお願いいたします。

弁護士は敷居が高いと思っている方、確かに敷居が低すぎてもいけないのですが、何か法律的な問題があるなと思ったら、ぜひ早めに相談してください。
法律の世界にも、健康の問題と同じく「手遅れ」ということがあります。
気になったらお早目の相談をお願いいたします。

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武山 茂樹 (第二東京弁護士会所属 / 新橋虎ノ門法律事務所)

一般の方々が法律の知識を身に付けられたらという思いで、時事ネタを中心に、わかりやすく法律を解説したり、法律目線で考えるできごとをブログで情報発信しています。 最小限、自分を守る、法律を知る機会になれば幸いです。 是非、見に来てください。 私は、スピードも大切ですが、「丁寧な事件処理」を心がけております。 少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談いただければと思います。

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