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業界初!介護・福祉の分野に特化する、新宿の弁護士先生に会いにいってみた。

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更新日:2019年10月30日
業界初!介護・福祉の分野に特化する、新宿の弁護士先生に会いにいってみた。のアイキャッチ

西新宿に介護・福祉問題に本気で取り組む弁護士に会いに行ってみました。
その先生は、漫画で介護業界に興味を持ち、超高齢化を見据え分野に注力し、自ら現場が解らないとどんな問題があるか分からないという事で、介護ヘルパーの資格を取り、現場に立って問題にぶつかるという熱血弁護士だ。
今日はその細かい話をお伺いし、文字として情報を発信できたらと思います。

法律事務所おかげさまに関して

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

---まず、「法律事務所おかげさま」に関して、事務所名をそもそも「おかげさま」とした名前の由来、キッカケを教えてください

まず単純に、高齢の方がよく使っている言葉だなと思ったんです。
年配の方が「おかげさまで」っていうのをあいさつ代わりに使っていたり、介護の現場でよく言われているような印象だったんです。
なので、これは介護・福祉でやっていくのにちょうどふさわしい言葉なんじゃないかなと思ったのと、感謝を伝えるっていうことはすごく大事な気がするんですけど、それを言う言葉っていうのが、なかなか若い人の間ですとないので、こういういい言葉が広まるといいなっていう思いもあったんです。
それと、覚えやすいとか、あ行だとか、独立する前からこの事務所名でいこうということで結構ひらめきで決めました(笑)。

直感で、なおかつ高齢者の方に覚えやすい、親しみやすいなどの理由で決めましたね。

---介護・福祉関係にお力を入れている理由とかキッカケって何だったんですか?

「ヘルプマン!」(くさか里樹著)っていうマンガです。
最初は企業法務をやっていて、独立するとしても自分に何ができるかなとか、どういう分野をやっていこうかとか、分からなくてすごく悩んでいる状態だったんです。
一般民事も含めて本当にゼロから、別に企業法務ではなくても広く考えたいなと思っていて、たまたま実家に帰った時に「ヘルプマン!」っていうマンガが置いてありまして、それはうちの母親が友達から借りたらしいんですけど、それがキッカケで読んだら本当にハマってしまったんです。
一気に読んで、介護っていうのはすごくいいなっていう、マンガを通しての出会いが最初の一歩だったんです。

---「ヘルプマン!」は介護施設とか、そういった所の物語なんですか?

全く介護をやったことのない若い男性がヘルパーとして飛び込んでいって、認知症の人とかその家族と関わるという人間ドラマなんです。
それがすごく意外性と言いますか、やっぱり高齢者の人も暴れたりとか、わがままや文句を言ったりとか、そういう中でどうやって現場が対応していくかとか、親子でケンカとか虐待とか、いろいろうまくいかないところを熱血な行動でみんなを笑顔にする、いろいろハッと気づかされるような物語だったんです。

---今だと、介護・福祉関係に力を入れて何年ぐらいになるんですか?

独立してからですから、今年で8年になります。

---先生は弁護士歴は?

ちょうど今年で10周年です。

---引き続き介護もどんどん力を入れていくイメージですか?

何か自分の役目というか、何ができるのかっていうのは常に模索はしていますけど、しばらくは介護でやることになるだろうなと思っています。

---介護トラブルで多い事例っていうのって、今どんなものがあったりするんですか?

昔も今も変わってはいないですけど、転倒事故が多いです。
施設で起きて、転ばせた責任があるのかないのかっていう話になりますと、法的には責任の有無の認定を含めて評価がすごく難しい世界なんです。
責任がないと言えばないですし、見守り義務があって、現場職員が見守っていなかったと言われればそうだしっていうことで、その辺りが本当に法律で決着がつかないので、やっぱりそれが一番シンプルでよく起きるんだけども難しい問題です。

---他に介護トラブルはどの様なものが?

やっぱり企業法務寄りになりますと契約書の作成・チェックですとか、考えてみれば介護施設を運営している所もまさに企業ですから、新しく施設をつくるときに土地を借りたりとか、そういった賃貸借関係で相談を受けることもあります。
それと労働者の問題、労務管理もそうですし、あるいは大きな企業になってきますと、法人の理事会とかの運営に関することもあれば、介護事業のM&Aなどもあるんです。

---えっ!もうすでにM&Aがあるんですか?

介護事業所がやっていけなくなったり、後継者がいなくて売りに出してそれを買うというようなことも出てきますので、本当に法務という切り口でみれば何でもありなんです。
ターゲットとなる業界が介護というだけで、基本的に弁護士としてやらないことはないっていうふうな感じです。

---話が少し飛びますが、入り口にあった弁護士バッチも付いている絵についてですが・・・

あれは本を出版するにあたり、表紙絵として「ヘルプマン!」の作者のくさか里樹さんが私の似顔絵というか、全体の顔を描いてくださったんですけど。ちょうどこの本なんですよ。

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

これはもう絶版で売っていないんですけど、「これを1冊目の本として出しませんか?」って「ぱる出版」の人が言ってくれて、今ではアマゾンでも買えないような物です(笑)。

この表紙をどうしましょうかっていう時に、「ヘルプマン!」がキッカケだったからお願いしてみようっ駄目元で聞いてみたら、快くこんなにすごい絵を描いてくださって、感謝してもし足りないというか、本当に感謝しています。

 

外岡潤弁護士先生に関して

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

---もともと弁護士を目指したキッカケというか、具体的な理由とは?

そんなに褒められた理由でもないんですけど、消去法的になってしまったと言いますか、学生時代、やっぱり就職活動が自分の中でどうしてもしっくりこなかったんです。
法学部だから定期テストみたいな試験があったので、いやいや法律をやっているうちに、言い訳的に司法試験の勉強になっていったみたいな感じなんです。
ある意味、就職が嫌で大学院にいくっていう感じではないですけれども、弁護士にすごくなりたかったということではなかったですね。

大学3年生の時に初めて旧試験を受けてみたわけなんですけど、全然駄目だったので、本腰を入れてやっているうちにやめられなくなってしまったというか(笑)。
それで結局何とか4回目で受かったんですが、ちょうど新試験が始まって、旧試と入れ替わる境目みたいな時期だったので、僕は60期なんですけど旧試験でギリギリ滑り込みで入れたみたいなタイミングでした。

---また、日本舞踊をやられているんですけども、キッカケやどれぐらいやられているのでしょうか?

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

これも社会人になってからで、たしか27歳の時に始めたので、まだ10年とかそれぐらいなんですけど。
実は最初に始めたのが日本の手品だったので、その先生が習っていた日舞の先生を紹介してくださって行くようになったんです。

---じゃあ、最初は手品から?

そうです。手品からいろいろ始まっていった感じです。
大学の時にやった手品が「和妻」っていう、1人だけ着物を着てやる、ちょっと毛色が変わったのがあって、それにすごく惹かれて……。

---わづま?

そうです。
「和」に、稲妻の「妻」と書いて和妻なんですけど、これが珍しいというか、自分の中ですごく面白かったというか、普通の手品と違うところに惹かれましたね。

---日本舞踊の良さを教えてもらえれば

自分にとっては結構いい運動になりますし、踊りを通じて文化を知ることができるというか、今につながっているいろいろな言葉というのが実はそういった古い文化につながっているということも、やっぱり日舞をやらないと意識しなかったと思います。
例えば「助六」っていう踊りがあって、これは歌舞伎十八番で江戸時代の敵討ちの話なんですけど、これの元の踊りで鎌倉時代の兄弟が敵討ちをする「雨の五郎」というのがありまして、それは鎌倉時代なんですけど、「助六」っていうのは、その踊りの主役である五郎がタイムスリップしたという設定なんです。
文字通り時を超えて親しまれているというか、市井の人にはいわゆるヒーローとしてずっと語り継がれ親しまれているんですけど、例えば食べ物で「助六寿司」ってありますよね?これなんて、何で助六寿司っていうか分かります?

(写真を示しながら)これを助六寿司っていうんですけど、「助六」はさっきの江戸時代の歌舞伎のヒーローですね。どうして助六寿司かといいますと、これはシャレなんです。
元々の「助六」の話を知らないと絶対に分からない言葉なんですけど、これはおいなりさんですよね?
油揚げで作った食べ物です。これは海苔巻きです。

実は、助六の中で助六の恋人として「揚巻」(あげまき)っていう登場人物がいるんですよ(笑)。おあげ(いなり寿司)に巻物の組み合わせで、「揚巻」を連想させ、それをひねってパートナーの助六という名で呼んでいるんです。昔の人の教養の深さにびっくりしますが、逆にそれだけ親しまれていたということかもしれませんね。

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

また、「幕の内弁当」っていうのは、歌舞伎のひと幕の間に食べるから「幕の内弁当」と呼ばれるといったこともありますけど、自分は日舞を通じてこういう由来を知ることができました。

---少し話が飛ぶんですけども、介護ヘルパーの資格も取得されているんですよね?

はい。

取ったキッカケは、その仕事がどういったものなのかっていうのを知るためになんですか?

やっぱり最初は介護現場のことを何も知らなかったので、まずは何かしなきゃなということで、開業して普通に待っていてもお客さんは来ませんし。最初は債務整理のアルバイトを別の事務所に入りながら、教室に通って資格を取るっていうことを始めたんです。

---介護の現場で働いたことはあるんですか?

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

訪問介護を一時期だけ、週に1回なんですけど、実際に仕事としてやってみたことがあります。
実はそこの事業所がつぶれてしまって終わりになってしまったんですけど、古いアパートにおばあさんがいる所に行って、毎朝デイサービスに行くために3階から階段を下りなければいけない。それを車いすに乗った状態で、もう一人の先輩ヘルパーと一緒に人力で下まで下ろすっていうことをやっていました。

---それは弁護士時代にっていうことですか?

そうです。まだ時間がある時期といいますか(笑)、だいぶ前なんですけど、やってみたことはあります。

 

お仕事に関して

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

---介護や福祉の業界の現状はどうですか?

介護保険を中心とする制度自体があまりにも複雑になり過ぎてしまって、正直ちょっとこれは末期状態だなというふうに思っています。
誰もなかなか理解できない難しさになっちゃいましたし、本当にサービスが必要な人が受けられていないように思いますね。

今までと違ってサービスが全ての要介護者、特に要支援者に行き渡っているかというと、そうじゃない時代になっちゃったので、かなり格差といいますか、お金のある人はまだいいんですけど、本当にお金のない人は介護で疲弊してどんどん厳しい状況になっていく現状がある。巷で「介護離職」っていわれていますけど、その流れが食い止められていないというふうに思います。

---これから超高齢社会で、人口がどんどん減っていって、介護事業所が増えないといけいなど色々感じる部分はありますか?

お金は有限なので、どうやってその財源の問題を解決するかっていうのもありますし、人もいないですし、だからこれは本当に難しい問題なんですよね。
でも、やれることは幾つかあると思っています。最終的に人の寿命っていうのが、何歳まで生きるかっていうのが本当に見えない時代で、結構もう80、90、100歳って平気でなってしまう方がどんどん増えているわけですけど、末期の状態になったときに延命措置、胃ろうとか、経鼻経管栄養とかで単純に心臓を動かし続けることができるっていう技術ができちゃったわけですよ。

それをどこまでやるべきなのかっていうのは、いわばどこで人生を閉じるかという究極の命題なのでやっぱり本人でないと決められない。よく「終わりの活動」と書いて「終活」とかいわれていますけど、その中で自分が末期の状態になっちゃったときに延命措置を望むかどうかみたいなことも、ある程度はっきり意思表明をしてもらうようなかたちにしないと、受け入れる病院側も大変ですし、家族も困ってしまう。いずれにせよ、今までのように全ての人に医療費をふんだんに使っていくことはできなくなっていくと思うんです。

これから多死時代を迎えるといわれていますが、多くの人が寿命や病気で死んでいく中で、病院以外の在宅で亡くなるっていうことが普通になってきます。すると一人一人が覚悟というか自覚というか、やっぱり「そもそも亡くなるっていうことは身近なことなんだ」っていうふうに意識を切り替えていかないといけないと思いますし、そこからだとは思うんですけど。
日本は無宗教の国っていわれますから、本当に亡くなる間際に何か精神的な支えになるものが別にあるわけではないということが普通なのだと思いますけど、それだけにこの国では「死との向き合い方」について深く考えなければいけないことだと思います。

---相続と介護・福祉がどう密接に関係してくるかというと、例えば医療で心臓を動かす技術というのがあるっていうことだと、自分の意思表示を出さないといけないのかなと、そうするとやっぱり遺言とかそういったところが大切になってきたりとかもするのかなと思うんですけど

今の制度上、遺言を残さないと本当にゼロベースで本人の死後遺族みんなで話し合わなきゃいけなくなってしまうので、ある程度国が、義務なり、遺言を作成するよう促進するかたちにしていかないといけないのでは、と思います。

最近もニュースで、配偶者に家や住む場所を残す場合には、それは基本財産から除外するみたいな改正案が出ていましたけど、それでも生前贈与とか遺言ではっきり意思表示しないといけないということだから、どっちみち意思表示をしなきゃいけないわけですね。

だから、遺言をつくることが必須になっていくというか、今でも本当は書かなきゃいけないんだけれども、やっぱりそういうのが世間で常識になっていないというか、まだまだ「長男が全部継ぐのが当たり前」みたいになっている。昔ながらの考え方で、「次男たちには教育費も援助したし、もう別に書かなくても仲良くだろ」っていう人が多いわけです(笑)。
そこが一番変えなければいけないところかなと思っています。

---なるほど

何かしら遺言っていうのは残さないとトラブルになるものですし、遺族としても困ってしまうと思うんです。

---後は、やっぱり認知症が多いというところもあるので後見人とか、そういったところも関わってくるようなものなんですか?

人間、80、90と年を取れば取るほど認知症の割合って増えてきますから、遺言でいえば「書き時」といいうのは確かにあると思いますね。その意味では60代、75歳ぐらいで1回考えてみて、ある意味、総決算というか、これから先どうしたいかっていうのも含めて一人一人が遺言という形も含めて意思表示しないといけないと思います。

自分が考えているのが、「誰も遺言を積極的に書こうとしない、ならば年金をもらうための要件にしてしまおう」とか(笑)、要するにこれを書けば年金の受給額が上がるとか減税措置があるとか、何かそういったインセンティブであったり、関連付ければいいんじゃないかなとか思うんです。今は何にもしなくても65になれば無条件でもらえますが、それだと人生の節目やこれから自分の身に起こることを意識できず、ある意味勿体ない。

そこを何か工夫して、そういった税金がちょっと減免されるとか、メリットを与えて「遺言を書きましょう!」みたいなことを国がリードしてくれればいいのになと思います。本当は遺言の他にも、先ほど話した延命措置をどうするかといった究極の命題にも切り込む必要があるのですが、「延命措置を望まなければその分年金アップ」みたいに設定してしまうと、自ら人生を縮めることを半強制するようになっては本末転倒なので、そこは難しいところかもしれません。

---先生はセミナーとか講演会を積極的にやっているというところで、その理由と、一番そこで何を伝えたいかなど教えてください

法律事務所おかげさま 外岡潤弁護士

セミナーとかは、今までも全部依頼があってやっているので、特に私のほうでこれを伝えたいみたいなかたちで始めたわけではなかったですね。
いろんな事件とか裁判とかを経験していますと、これが実際のセミナーのスライドなんですが、典型的なのはこういう現場でトラブルにならないための対処法、要はリスクマネジメントなんですけども、そういうかたちでお話をすることが多いです。
特にご利用者を転ばせちゃうということが起きた時に、結局最後はお金の問題が絶対に起こるわけです。

ですけど、この介護事業所にとって最後の頼みの綱である損害保険っていうのが、交通事故とかと違って現状全く処理方法のスキームがないので結論が出るまでに時間がかかりますし、また出たとしても払わないとか、本当に混乱を助長するような状況なんです。

そういった中で、私は自称「和の弁護士」と言っていますが、平和の「和」というかたちで、なるべく利用者側、ご家族側と施設が争わないためにはどうしたらいいかという方向で話をしています。

こういうふうに自分のことを話しまして、結局大事なことは、介護現場でもいろんなトラブルがあるんだけれども、やはりこういった小さいことの積み重ねで、家族側の不信感から何か事故が起きると裁判になっちゃうとか、そういったことを自覚して普段から先手を打って丁寧に対処していきましょうと。コミュニケーションの大事さとか、どうしてもちょっと法律から外れた話になってきちゃうんです。

実際に起きた裁判の話とかもありますし、いわゆる損害賠償の要件とかについて説明はしますけれども、転倒事故についていえば、過失の有無は結構担当する裁判官が自分感覚で決めちゃったりしていますから、最終的にはもう法律では何ともならないというのが自分の実感です。

そうであればなおさら、相手の感情といいますか、「法的に正しいか否か」とは違う面にフォーカスしていかなければならない。ご家族との向き合い方、そのときの話し方とかで結論も変わってくるんじゃないかなと思うんです。

介護事業所としてはそのような意識で常に「先手を打つ」ということ、相手の気持ちを受け止めるということと、かといって自分の見解というか、考え方、正しいと思うことを曲げてはいけませんっていうような話をするんです。

言うは易しでなかなか難しいんですけど、事故後の謝罪の練習というか、この「謝る」っていうところに重きを置いています。

そもそも現場の判断で利用者側に謝ってもいいのかっていうところで、皆さん迷われると思うんですけど、そこは「道義的な意味」で謝るのであれば、別に賠償責任とかには関係がないから安心して謝っていいんだという話し方をしています。

---謝り方とかがやっぱり重要で、後はコミュニケーションという事でしょうか?

そうですね。それは実際の相談などを見ていて事業所側が下手というか慣れておらず、余計なことを言って怒らせちゃったり、対応が遅く不信感を買ったりと、家族との間でうまくいっていないという感じはします。
例えば転倒事故後、利用者の家族から電話がかかってきて「入院先が決まった」と聞き、そのとき改めて謝ればいいのに、「よかったですね」なんて他人事みたいに心無い一言を投げかけてしまい、家族の感情を逆なでするっていうパターンが多いです。

最後に

---最後に、弁護士歴10周年といったところで、振り返ってみていかがですか?

本当にあっという間でしたが、自分の場合最初の1年半は事務所に所属していて、独立してから本当のキャリアが始まった感があるので、自分の中ではまだ10周年というイメージはないです。
でも今はもう70期まできているわけで、後輩もたくさんいる状態なわけですよね。法律の世界は本当に奥が深いですし、介護に絞ったところでキリがないですし、そういう意味ではやりがいはありますけど、先は長いなといいますか、あっという間に20、30年になってしまうんだろうなと思っています。

---今後の「法律事務所おかげさま」の向かう方向っていうのは、どういったところなんですか?

自分と同じような考え方というか、介護・福祉に興味を持って専門的にやってくれる人を育てるというか、一緒になってやっていきたいなとは思いますけれども、本当に一つ一つの事案が特殊でなかなかパターン化できないっていう問題があるんです。
例えば交通事故、相続とか破産とか、何でもそうですけど一つの事象として括れば王道といいますか、一定のパターンが見えてきますよね。だから分業も可能なのですが、その意味で介護分野に特化するというスタイルは先が見えるということのがないので、法改正も頻繁ですしすごく難しいというのはありますけど、だから面白いっていうのもあると思うんです。

ですから、そういったことに興味を持ってくれる人を探すというか、一緒になってやっていく仲間を探すことをやっていきたいと思っています。

---最後に、相談に来られる方や依頼者の方にメッセージをお願いします。

弁護士というとやっぱり敷居が高いというのもあると思いますし、ネットで調べて、どこにしようかといろいろ悩んでいらっしゃると思うんですけれども、私の場合は本当に介護と福祉、それしかやっていないので、そういった分野に関してお悩みでしたら自信がありますし、法律からちょっと外れた話でも広く対応できます。ぜひ一度お気軽にご連絡いただければと思います。

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外岡 潤 (第二東京弁護士会所属 / 法律事務所おかげさま)

当事務所は、お年寄りの為の事務所です。 相続、後継人制度、そして介護の事、人間は年を取るにつれ、思ってもみなかった問題が次々と押し寄せてくるものです。 当事務所は、主に高齢者の方が直面する問題の解決に特化しております。

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相続相談弁護士ガイド 編集部

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