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離れて生活している親が孤独死をしてしまったらすべきこと3点

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更新日:2021年09月15日
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高齢者の孤独死が社会問題化

情報化社会の影響か、はたまた人間関係が希薄になったのか、昨今では、高齢者の孤独死が問題になっています。

孤独死とは

誰に看取られこともなく、ひっそりと独りで死ぬことです。身寄りのない家族の方も多いですが、家族がいたとしても関わりが全くないというケースもあります。

ですが、家族がいる場合の孤独死というのは残された方にとっては、中々大変な状況です。そこに至るまでに様々な事情があるとは思いますが、白い眼で見られたり、世間体が悪いと感じる方もいらっしゃいます。

しかし、孤独死が起き、ああしておけば良かったなどと後悔していても時間を取られるばかりです。離れている親が亡くなり、残された家族にはやるべきことがたくさんあるのです。

そこで今回は、離れて暮らす親が孤独死を迎えた場合にどうすればいいのかということに焦点をあてて紹介していきたいと思います。

3つの点にまとめていますので、まさに身近で孤独死があったという方には参考になるのではないかと思います。大変悲しい出来事であり、辛い状況ではあると思いますが、前を向いて行動できる一助になれば幸いです。

孤独死によって起きる弊害を把握する

まず、親が孤独死することで起きる弊害を把握、認識しなければなりません。片親が生きている、父親、母親がどちらが亡くなったというのでも変わってくるとは思います。

しかし、往々にして孤独死は大なり小なり相続問題を引き起こします。

孤独死された方=被相続人が遺言状でも残しているのであれば、別ですが、残していないケースの方が多いのではないでしょうか。人知れず亡くなられるということは、家族との関係も冷え切っていることが伺えます。

そのため、明確な遺贈の指示がないという場合は、泥沼の相続争いに発展してしまうことも少なくないのです。テレビドラマなどでは、度々そうした相続争いが題材にされます。普段は顔を出さないが、遺産相続の話になると急に音信不通の家族が顔を出すというものです。

現実でも、こうした被相続人の突然の死は、お金という要素と共に争いの火種として燻ることを認識しましょう。故人を想い悲しんでばかりでは、気づかないうちに争いに巻き込まれ、人生が破たんしてしまうケースも少なくありません。

兎にも角にも離れて生活している親が孤独死をしてしまったら、これから巻き起こるであろう遺産相続にまつわる係争を覚悟しましょう。

実際の遺産を把握する

家族間が冷え切っているということは、親の同行も把握していないに等しいはずです。どんな生活をし、どれだけの蓄えがあるのかということも想像がつかないのではないでしょうか。

ということは、遺産もどれほど額があるのかを把握しなければなりません。

皆さんの頭のイメージですと、孤独死される方というのは比較的お金がない方というイメージがあると思います。ですが、意外と孤独死される方はお金を使わないので、貯金額が中々の額を誇るケースもあるようです。

また、最近では、高齢者の方もパソコンなどの電子機器を使いこなし、株の売買を行って資産運用する方も増えています。遺族や相続人が考えている以上に遺産の額が膨大だったという事例もあります。遺産配分をスムーズに行うためにも明確に1円単位で遺産を把握しましょう。

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また、意外と孤独死が起きたケースで失念してしまう要素があります。それは、相続するべき資産には負債などの借金というマイナス資産も含まれているという点です。遺産にばかりに目が行き、借金を背負っているとは夢にも思わないのです。

各種信用情報機関を使って、早めに全貌を調べる事をおすすめします。貯金額や借金額等の被相続人の身辺調査は、個人で行うことも出来ますが、専門家に任せると確実です。

後の遺産分割協議においても力になってくれるはずなので、突然の孤独死が起きても、懇意のお抱え弁護士がいると安心できるのではないでしょうか。

居住地や身辺の整理と処分

遺族が一番気苦労するであろう要素は、故人の身辺整理と処分です。一軒家で家族が新たに移り住むというのでなければ、大抵は空き家にしなければなりません。

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生活感のある部屋を遺族や相続人が片付けるというのは大変重労働です。

何よりも孤独死というのは、死後何日も経っていることがほとんどです。死臭は物凄いですし、腐乱した遺体で一般人には目も当てられないこともしばしば。

そこで、親が孤独死したという知らせを聞いた際には、孤独死専門の業者に依頼する算段をつけると良いと思います。

若干値は張りますが、それこそ何事もなかったかのように部屋をきれいにしてくれます。放置してしまうと処分にも困り、事態がややこしくなる可能性も無きにしも非ずです。

孤独死=部屋が大変なことになっていると考え、良さそうな専門業者にアタリを付けておくようにしましょう。

ちなみに孤独死を迎えた部屋を売り払う場合は、相場よりも値が下がる傾向があります。いわゆる事故物件として扱われることがある為です。

ですが、1度や2度入居者が入れ替われば事故物件だと提示する必要もなくなる場合もあります。

なるべく損をせず多くの遺産を受け取るという点でも、借家、持ち家問わずに早めのクリーニングが望ましいのです。

相続に強い弁護士

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