相続税ってどうして支払わなければいけないの？理由を解説します

亡くなった人の財産を相続人が受け取った場合に発生するのが「相続税」です。
相続税が課税されるかどうかは基礎控除額によって決まり、その額によって相続税の負担の有無が変わっています。（現在の基礎控除は平成27年（2015年）改正されたもの）

ここで「そもそも相続税って何？」「なぜ支払わないとダメなの？」と、相続税に関するあらゆる不明点や疑問を抱える方は多いでしょう。

どんなものにしても、理由が分からずお金を支払うのは納得いきませんよね？
そこで本記事では、相続税を納める理由や必要性を解説します。

相続税は何のために支払うの？①公平な財産分配

相続税が存在する理由のひとつに、資産を再分配するというものが挙げられます。
たとえば、相続人が複数いたとします。このとき、誰かひとりが高額な資産を独り占めしてしまわないように、相続人全員に税が課されるようになっています。

高額な資産を受け取ると、相続税も高額になる傾向があります。税負担を減らすためには、他の相続人に対しても財産を分け合うという方法が考えられますね。

相続税が課されるということは、誰かひとりが美味しい思いをすることなく資産を公平に分け合えるというのが、相続税が存在する理由の一つとされています。

相続税は何のために支払うの？②不労所得による資産格差を減らすため

相続税が存在する理由でもうひとつ考えられるのは、不労所得による資産格差を減らすためというものです。

そもそも相続資産は、受け取る側は何らかの努力をすることなく利益を得られるのが一般的です。つまり、不労所得とみなされます。

不労所得によって大きな利益を得ることで、資産格差が生まれてしまいます。こうした格差を少しでもなくすために、税金を課すことで平等なものにするという考え方があります。

相続資産の受け取りが課税対象とされているのは、不労所得によって一部の人が多額の富を得るのを避けるためともいわれています。

相続税は何のために支払うの？③所得還元

相続税が存在する理由の3つ目は、所得還元という考えに基づくというものです。
ここでいう所得還元とは、被相続人が生前所有していた多額の財産に対する所得税を徴収しようというもの。

相続税が発生するということは、被相続人が生前に多くの富を保有していて、かつ所得税を支払っていないとみなされます。つまり、支払われていなかった所得税を相続する人に納めてもらおうという考え方です。

相続税が発生する理由は、これらの理由が考えられます。
いずれの理由を見ても「そんな理由でたくさんの税を徴収されるなんておかしい…」と思われるかもしれません。

しかし、相続税は国によって定められた制度であり大切な財源です。

この世から税がなくなってしまうと、国が成り立たなくなって私たちの生活すら危うくなりかねません。日本で暮らす以上、相続税は認めざるを得ないということになります。

相続税の負担を減らすことは可能なの？

相続税の負担は人によっては結構大きなもの。そのため、事前に節税や対策を講じることで課税負担を減らせます。

相続税の負担を減らすために最初にやるべきことは、相続税に関する知識を深めることでしょう。
相続税が発生する人や相続税の仕組みを理解しないことには、節税対策が打てません。

また、相続税の節税対策は、被相続人が亡くなってからでは手遅れになる可能性があります。生前対策をしっかり講じておく必要があるでしょう。

まとめ

相続税は非常に複雑で、知識が少ないと話し合いがなかなか進まない可能性があります。
後のトラブルを避けるためにも、弁護士や税理士といった専門家に早めに相談をし、準備を進めておくことをおすすめします。

相続トラブルに発展しそうな場合や、話し合いがもつれそうだと感じている場合は、弁護士への相談を視野に入れてみてくださいね。

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